ディズニーCFOのヒュー・ジョンストンが、モルガン・スタンレーのTMT業界カンファレンスに登壇しました。
重要ポイントをまとめていきます。

ヒュー・ジョンストンCFO発言まとめ
@Morgan Stanley Technology, Media & Telecom Conference(3月2日)
IPとM&A戦略
ボブ・アイガーCEO在任中のピクサー、ルーカスフィルム、マーベル、フォックスの買収により、ディズニーは大規模なIPポートフォリオを他社に先駆けて構築した。
現在の手札には満足しており、競合はIPのM&Aに必死だが、我々に大規模なM&Aは必要ない。小規模な補完的買収やアクハイアは行う可能性があるが、それよりも経営の質を高めることに集中する。
映画戦略においては、新しいクリエイティビティの創出と既存ストーリーの発展、その両方のバランスを取ることを目標としている。バランス。大事。

ビジネスモデル
ディズニーのビジネスモデルは2つのエンジンで構成される。
- クリエイティブエンジン
- マネタイゼーションエンジン(収益化エンジン)
→完全には分けられませんが、クリエイティブエンジンは映画事業のことで、収益化エンジンはパークやMDライセンス事業のことかと。ディズニープラスとかは、、、、どっちなんだろうね。
Disney+・ストリーミング戦略
ストリーミング事業の企業価値は200億ドルと評価されている。
現在進行中のプロダクト改善施策としては以下のものがある。
- 新しいホーム画面
- パーソナライゼーションの強化
- Disney+とHuluの視聴履歴の統合
- 縦型動画
その他、各国において以下の成長機会を見出している。
- 米国・カナダ:エンゲージメントの向上とプロダクト改善
- 日本・韓国:アニメ・韓国ドラマへの投資
- ラテンアメリカ:リアリティ番組・スポーツ・テレノベラ
- 西ヨーロッパ:スクリプテッド・アンスクリプテッドコンテンツ
AI活用
ディズニーはAIを以下の5分野で活用する。
- 映像制作(OpenAIとのパートナーシップ)
- ゲスト管理
- キャストメンバー管理
- ストリーミングサービスのエンゲージメント向上
- オフィス業務の効率化
(※時期CCOのダナ・ウォルデンは”ディズニーの核であるストーリーテリングには活用しない”という発言を以前しています)
ESPN・スポーツ戦略
ESPNはディズニーのストリーミングサービスにおける競争優位性の核であり、他社が持つエンゲージメントレベルには及ばない。NFL合意の内容は以下の通り。
- NFLネットワークコンテンツのESPNへの統合
- NFLファンタジーとESPNファンタジーフットボールの統合
- RedZoneのマーケティング機会
- より多くの試合を取得するための商業合意
- ESPNとNFLのクリエイティブな協力関係の強化

ディズニー・エクスペリエンス(テーマパーク・クルーズ)
クルーズ船・パークともに稼働率は非常に高く、供給より需要が上回っている。投資利回りは高く、エクスペリエンス事業への投資は数十年にわたって報われるという確信がある。現状は稼働率が高いため入場者数の成長余地は限られているが、2027〜2029年にかけての施設拡充により、価格の実現と入場者数の成長のバランスが取れてくると見込んでいる。

経営体制・後継者
ジョシュ・ダマロとダナ・ウォルデンはともに成長志向の優れた経営者であり、強い求心力を持ち、互いに非常にうまく連携している。CEO交代プロセスにおいて経営幹部チーム全員が残るのは珍しいことであり、ディズニーの経営の安定性を示している。
Maru’s Comment
”もうIPの大規模M&Aは必要ない”
NetflixやParamoutがワーナーIP取得に必死になっている時期にこの発言、強気ですね。笑
その他は結構「まあ、そうだよね」と言うことを仰っていた気がしますが、やっぱりクリエイティブ領域で創り出したもの(ここは利益度外視)を、MDやパークなどで収益化、、という構造をディズニーも取っている、、、、
「作る部門」と「稼ぐ部門」を分けて、どちらにも力を入れますよってことでしょうか。
財務状況から、ディズニーを読み解く記事の時にも同じような事を記載しましたので良ければ是非。
原文まま聞きたい方はこちらをどうぞ。



